サウス・キャロライナ

1993/04/06
家族の中に隠された忌まわしい過去の記憶。
ニック・ノルティの芝居が素晴らしい。by K. Hattori



 僕はわりと感動しました。まあ、感動するかしないかは人それぞれだとは思いますが、そんなに悪くない映画だと思います。主演のニック・ノルティも『ケープ・フィア』は感心しなかったけど、こちらはグーです。あの大柄な身体で、繊細な男を実にうまく演じていました。漁師の息子という設定ですから、あの身体には説得力がありますね。

 ニック・ノルティが気にくわなくて映画を見ていないのなら、ぜひ一度見てみるべきです。僕自身ノルティにはマッチョタイプの俳優というイメージがあったのですが、この映画を観て印象が変わっちゃいました。

 たしか『サウス・キャロライナ』で彼はアカデミー賞候補になっていたはず。『ケープ・フィア』やこの映画をさかいにして、彼はごく普通の家庭人も演じられることを示したのです。新作の難病実話涙モノ『ロレンツォのオイル』も間もなく公開されますし、ニック・ノルティからはしばらく目が離せませんね。



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