日曜朝の子供向け特撮ヒーロー番組「特命戦隊ゴーバスターズ」と「仮面ライダーフォーゼ」の劇場映画版2本立て。上映時間は「ゴーバスターズ」が30分弱で、「仮面ライダー」が1時間強。これは上映順も「ゴーバスターズ」が先で「仮面ライダー」が後なので、このプログラムは「仮面ライダーフォーゼ」がメインということだろう。以下、それぞれの感想。
「ゴーバスターズ」の今回の舞台は、東京エネタワーこと東京タワー。巨大エネルギーを東京エネタワーに蓄え、タワーとその周辺を丸ごと亜空間に転送しようとするエンターの計画を察知したゴーバスターズたちだったが、スチームロイドの吐き出す蒸気でバディロイドたちは錆び付き、身動きが取れなくなってしまう。ゴーバスターズたちを助けたのは、新たに登場したバディロイドのエネたんだった。だがエンターは溜め込んだエネルギーを利用して、5機のメガゾードを召喚する。亜空間への転送までに、残された時間はあとわずか……。
物語自体は単純なのだが、東京タワーという日本人なら誰もが知る場所を使ったアクションシーンが最大の見どころだ。東京タワーの階段や保守用の通路など、東京タワーを階段で上ったことがある人なら、見覚えのある風景の中でアクションを行うのは観ていてワクワクする。高さ150メートルの展望台から窓を破って飛び出すのは当然合成だが、これも東京タワーの展望台に行ったことがある人なら、「あそこから飛び降りるか!」というものだろう。今回は東京タワーにこだわり抜いて、最後はマスコットキャラクターのノッポンまで登場するサービスぶり。東京スカイツリーができてすこし影が薄くなったかに見える東京タワーだが、まだまだ元気なのだ。
「仮面ライダーフォーゼ」はそろぞろTV放送もクライマックスに差し掛かっていることもあり、テレビ版の集大成とも言うべき特別版に仕上がっている。教員役でレギュラー出演しているアンガールズの田中卓志に加え、相方の山根良顕も同僚の教員役で出演。これまでのTVシリーズに出演してきたキャラクターが総出演してフォーゼに力を貸すほか、「特捜戦隊デカレンジャー」にデカイエロー役で出演していた木下あゆ美がゲスト出演。「仮面ライダー」シリーズは石ノ森章太郎原作というつながりで、同じ石ノ森原作の東映特撮番組「宇宙鉄人キョーダイン」や「大鉄人17」のキャラクターがリメイクされて登場するなど、何でもありの大盤振る舞いだ。
ただし今回の映画に僕は疑問を持った。それは弦太朗を助けるための協力者を学校で集めるクライマックスシーンで、物語のテンポが明らかに落ちているように感じたからだ。協力者探しで素通りされてしまうその他大勢の生徒が多すぎるし、行き渡ったスイッチを全員が同時に押す場面も、数十個のスイッチを順番に押していくから、とても同時にスイッチを入れたように見えない。
関連商品:商品タイトル
|