ゴーカイジャー ゴセイジャー

スーパー戦隊199ヒーロー大決戦

2011/06/12 TOHOシネマズ錦糸町(スクリーン4)
スパー戦隊35作品のヒーローとロボットが総出演する豪華版。
子供も大人も大喜びの特別プレゼント。by K. Hattori

Sentai199hero  2009年の『劇場版 炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー』以来、毎年1月の公開が定着していた新旧スーパー戦隊共演シリーズ。今年の1月には『天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー エピックon銀幕』が公開されたばかりだが、来年1月を待つことなく、早くも新旧戦隊共演の劇場版が公開された。今回メインで登場するのは、現在放送中の「海賊戦隊ゴーカイジャー」と、前番組の「天装戦隊ゴセイジャー」。今回の映画の内容から考えて、来年1月に改めて『ゴーカイジャーVSゴセイジャー』を製作するとは考えにくい。たぶん今後は毎年この時期に、スーパー戦隊の新旧共演シリーズを公開するのではないだろうか。そもそも1月という時期はスーパー戦隊の放送終盤にあたるため、劇場向けの番外編を作ってエピソードを割り込ませるのが難しいのだ。放送が中盤に差し掛かるこの時期の方が、番外編を作るにはいいのかもしれない。(などともっともらしく分析していて、来年1月に「VSシリーズ」の新作が公開されたらどうしましょう!)

 今回の映画は「スーパー戦隊35作記念作品」であり(東映創立60周年作品のひとつでもある)、過去のスーパー戦隊全作品のヒーローたちが勢揃いし、過去にヒーローを演じた俳優たちが数多く出演しているというのが目玉。初代スーパー戦隊「ゴレンジャー」でアカレンジャーを演じていた誠直也がアカレンジャーの声を渋く決め、「デンジマン」でデンジブルーを演じた大葉健二がコミカルなおじさんを演じ、新しいところでは「シンケンジャー」のシンケングリーン=鈴木勝吾とシンケンゴールド=相馬圭祐が元気な姿を見せるなど(『ゴセイジャーVSシンケンジャー』で見たばかりだけど)、長くこのシリーズを見ている人には嬉しいプレゼントだろう。ただしこの出演者の顔ぶれは物語に合わせて過去の出演者を口説いたというより、声をかければすぐ出演できそうな人を集めてきただけのような安っぽさも感じてしまう。これを本当の「記念作品」とするなら、このシリーズ出身でメジャーになった照英、永井大、玉山鉄二、あるいはケイン・コスギやさとう珠緒といった人たちを、是が非でもスクリーンに登場させてほしかった。

 「VSシリーズ」では新旧戦隊ヒーローをどうやって戦わせるかというのが企画と脚本家の腕の見せ所だが、今回はレンジャーキーの争奪戦でひとつの大きな見せ場を作れたのがよかった。その後は膨大なレンジャーキーから生み出された過去のスーパー戦隊たちと、ゴーカイジャー&ゴセイジャーたちが戦う中盤のクライマックスを経て、巨大な敵の要塞にスーパー戦隊の巨大ロボット軍団が一斉攻撃をかける怒濤のクライマックスに突き進む。かなり大味だが見せ場は多く、上映時間もこのシリーズの劇場版としては長い。味よりもボリュームでお客さんを圧倒する作品だ。

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6月11日公開 新宿バルト9
配給:東映
2011年|1時間21分|日本|カラー|ビスタ
関連ホームページ:http://sentai199.com/
関連ホームページ:The Internet Movie Database (IMDb)
DVD:ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦
サントラCD:劇場版 ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦
関連DVD:海賊戦隊ゴーカイジャー
関連DVD:天装戦隊ゴセイジャー
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