2002夏・東映アニメフェア

2002/07/08 東映第1試写室
「デジモンフロンティア」「キン肉マンII世」「激闘!クラッシュギア」。
『デジモン』は最初の頃の方が面白かったなぁ。by K. Hattori

 毎年恒例の東映アニメフェア。今年の夏は『激闘!クラッシュギア TURBO/カイザバーンの挑戦!』『キン肉マンII世(second generations)/マッスル人参争奪!超人大戦争』『デジモンフロンティア/古代デジモン(オニスモン)復活!!』の3本立て。それぞれのタイトルも長いが、上映時間も今回は長い。3本合わせて1時間43分。こうした複数プログラム方式の場合、あとから上映される番組の方が「メインイベンター」だという不文律があるので、今回は『デジモンフロンティア』がメインで、2番目が『キン肉マン』、3番目のおまけが『クラッシュギア』ということになるようだ。確かに『クラッシュギアは』上映時間が他の2本の半分ぐらいしかない。以下、各作品の感想。

 『激闘!クラッシュギア』は今回が劇場初登場だと思う。オモチャやゲームと連動した商品優先の企画で、少年たちがクラッシュギアと呼ばれる無骨なミニカーを持ち寄って戦わせるというもの。戦闘シーンになると画面がCGになるが、車体同士が激しくぶつかったり、車体が地表にこすれたりするシーンでは、派手に火花が飛び散る。今回の映画は盗み出された「世界で最初のクラッシュギア」と主人公たちが、洋上に作られた要塞スタジアムで戦うというもの。20分程度の作品ということもあり、今回は「クラッシュギアの戦いが大画面で観られる!」というのがポイントかもしれない。

 『キン肉マンII世』はかつて一世を風靡した「キン肉マン」の子供たちの活躍を描いた人気アニメ。僕は「キン肉マン」の連載開始時に少年ジャンプの読者だったけれど、この作品がなぜこれほど人気があるのかいまだにわからない。でも、人気あるんだよなぁ……。作画レベルが原作や「キン肉マン」時代とは格段に進歩しているため、特に筋肉のデッサンなどはものすごい迫力。この肉体美のリアリズムとギャグのコントラストは、それなりに楽しい。

 3本目は今回のアニメフェアの看板作品である『デジモンフロンティア』だが、僕が好きだった昔の劇場版『デジモン』とはずいぶん違う世界になっていて、正直言ってあまり面白いとは思えない。もちろんこうした路線変更は、実際のコアな視聴者である子供たちの意見を組み入れた結果なのだろうし、それによって『ポケモン』の亜流のようなこのシリーズが今まで生きながらえ、それどころかアニメフェアのメイン作品にまで成長したという面もあるのだろう。でもこれでは、やってることが『ドラえもん』とどう違うの? ロボットのかわりに「デジモン」が出てきて、不思議な時空のトンネルを通って別のデジモンの世界に入り込む……。かつて劇場版『デジモンアドベンチャー』を観たときの、体が震えるような興奮は、もうこのシリーズから味わえそうもない。

 それにしても東映のアニメは、どれも「男の子!」という感じだなぁ。

2002年7月20日公開予定 全国東映系
配給:東映
(2002年|1時間43分|日本)

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