劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL
将軍と21のコアメダル

海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船

2011/08/06 TOHOシネマズ錦糸町(スクリーン1)
「海賊戦隊ゴーカイジャー」と「仮面ライダーオーズ」の2本立て。
3D映画なのに2Dの劇場に行ってしまった……。by K. Hattori

Gokaijyaooo  毎週日曜朝のお子さま向けヒーロータイム、「海賊戦隊ゴーカイジャー」と「仮面ライダーオーズ」の劇場版2本立て特別篇。2本合わせて1時間半強なので1本ごとの上映時間は長編に満たず、テレビ版では見られない豪華ゲストや豪華映像が売りなのだろう。今回は3D映像が最大のセールスポイントだが、あいにく鑑賞した劇場が3D未対応だったため2D鑑賞となった。(劇場自体は3D対応なのに、なぜ3D上映してくれなかったのかは謎。シネコンでも3D上映できるスクリーンとそうでないスクリーンがあって、3D作品でスクリーンの取り合いが起きているのか。はたまた3D対応メガネの数に制約があるのか。もしくは2Dと3Dでどちらの収益性が上かをいまだにサンプル調査しているのだろうか。)

 上映は『ゴーカイジャー』からはじまるのだが、幽霊船の船長ロスダークとゴーカイジャーたちが、あらゆる願いを1つだけ叶える秘宝「ゴッドアイ」を巡って戦うという内容。ただし今回の映画は構成がやや不可解で、ゴーカイシルバーがロスダークの操るにせゴーカイオーと戦って退場し、その後の幽霊船内部での戦いには参加しないまま、最後にまたエピローグに再登場する形になっている。なぜシルバーがロスダークとの戦いに参加しなかったのか説明はなく、映画としては木に竹を接いだような違和感が残るものになった。主役5人も名乗りのポーズがテレビと少し異なるような気がする。(グリーンがY字バランスしてたぞ。)せっかくの劇場版なのに、話としてはややパンチ不足という印象だ。

 一方『仮面ライダーオーズ』の側は映画ならではの超豪華版。テレビは既に放送終盤に入っており、敵味方入り乱れてのメダル奪い合いでかなり疲れる展開なのだが、映画は設定時間をそれよりだいぶ前に移して、登場人物たちが協力しながら巨大な敵と戦う王道のバトルものになっている。東京都心の街並みが巨大な円形に切り取られて空中で一回転し、別の時空と入れ替わるというアイデアが面白い。ビジュアル的には世界が盛り上がって二つ折りになる『インセプション』に影響を受けたのかもしれないが、世界がひっくり返った先が江戸時代になっていて、そこが「暴れん坊将軍」の世界になっているなんてじつにユニークではないか。「暴れん坊将軍」も「仮面ライダーオーズ」も、同じテレビ朝日系列の番組で、なおかつ制作が東映だったことから実現できた夢の共演だ。松平健が「わたしは貧乏旗本の三男坊・徳田新之助と申すもの」などと自己紹介すると、将軍様もずいぶんと年を取ったなぁ……と思ったりもするのである。

 これは『ゴーカイジャー』についても言えることなのだが、スーツアクターたちの剣を使った立ち回りはスピードもあって迫力がある。これと同じことを、普通の時代劇でやれればさぞ面白いものができそうなのに……と思わせる2本立てだった。

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8月6日 丸の内TOEIほか全国ロードショー
配給:東映
2011年|1時間37分|日本|カラー
関連ホームページ:http://www.ooo-gokai.jp/
関連ホームページ:The Internet Movie Database (IMDb)
関連ホームページ:The Internet Movie Database (IMDb)
DVD:劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル
サントラCD:仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル
主題歌CD:手をつなごう~マツケン×仮面ライダーサンバ~
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